【過去問丸ごと解説!】第64回 気象予報士試験 専門知識

第64回専門知識 専門試験
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問1 地上気象観測と観測結果

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
同一期間内に極値となる値が2つ以上現れたときは、後にその値が現れた起日の方を極値とします。

答えは×です。

(b)
前年10月から当年9月ではなく、前年8月から当年7月について統計を行います。

答えは×です。

(c)
冬日や真冬日は0℃未満で表現するのが正しいです。冬日は最低気温が0℃未満、真冬日は最高気温が0℃未満です。

答えは×です。

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問2 気象レーダーでの観測エコー

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
強風時には波が高くなったり波しぶきなどが発生し、レーダーの異常伝播が起きやすくなります。

答えは〇です。

(b)
二重偏波気象レーダーではシークラッターの他、反射強度の弱い昆虫や反射強度の強い鳥などを降水と区別し除去することができます。

答えは〇です。

気象庁HP

(c)
異常伝播は放射冷却や、海陸風など高さ方向に温度差があり大気の屈折率が大きい場合に発生します。

答えは〇です。

(d)
気象レーダーが地上の構造物、大型の風車や樹木から反射するエコーのことをグランドクラッタといい、多重散乱により偽エコーが発生することがあります。

答えは〇です。


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問3 ラジオゾンデでの観測

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
800hPa付近には気温の逆転層が見られます。沈降性の逆転層はその上端より上層で湿数が大きいつまり、乾燥した空気があることが特徴としてあります。湿度のグラフから乾燥していることが確認できますので問題文は正解となります。

答えは〇です。

(b)
圏界面は風向風速の分布ではなく、気温減率の分布で判断していきます。具体的にはある面の気温減率が2℃/km又はそれ以下に下がりその面から2km高い範囲内の全ての気温減率が2℃/kmを越えない層の最下面を圏界面と定義されています。

答えは×です。

(c)
鉛直分布の観測点は、風向で判断することができます。等圧線の方向からA、Bは南よりの風、Cは北よりの風になっているはずですね。

風向のグラフを見ると、最下層では風向が50°付近であることが読み取れます。

0°が北風として時計回りに風向が変化していき、90°で東風、180°で南風、270°で西風となります。

50°付近は北東の風ということになりますので、北よりの風ですね。

答えは〇です。

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問4 パラメタリゼーション

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
パラメタリゼーションは数値予報モデルの時間・空間分解能の小さい現象、例えば積雲などの現象が格子点へ与える影響を見積って反映させ予報精度を高めるものです。ただし、あくまで積雲全体の見積もりで個々の積雲の衰弱発達のふるまいまでは予測することはできません。

答えは×です。

パラメタリゼーションは覚えにくいのですが、大別して7種類あります。どんな種類があるかはこちらで確認しておきましょう。

①放射過程
地球放射のことで地表面や雲から宇宙空間に放射される熱量を見積もる

②放射過程(短波)
太陽放射のことで、太陽から地表面に届く熱量を見積もる

③積雲対流過程
積雲が下層から上層へ熱や水蒸気を運ぶ効果を見積もる。積雲一つ一つでの見積はできないため、まとまった積雲全体が対象。

④地表面過程
地表面からの熱、水蒸気や運動量を見積もる。砂漠や雪原などで違いあり。

⑤重力波抵抗
格子間隔よりも小さい山岳などの地形の凹凸により大気の運動が摩擦する効果を見積もる

⑥境界層乱流
地表面と自由大気との間の数100mから2km程度の乱流が発生する大気境界層で、熱や水蒸気、運動量を上下に輸送する効果を見積もる。

⑦大気潮汐
月の引力による周期変化による気圧の変化を見積もる。

(b)
問題文の通りで、メソモデルは境界層乱流のパラメタリゼーションを用いています。

答えは〇です。

(c)
局地モデルでも積雲パラメタリゼーションを用いています。個々の積雲の予測はできません。

答えは×です。

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問5 アンサンブル予報

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
アンサンブル予報は複数の数値予報の集合によって予測とその不確実性を事前に推定するものです。

図のオレンジは初期値に摂動を加えたアンサンブル予報の各メンバー。青は摂動を加えていないコントロールランですが、一つ一つのアンサンブル予報とコントロールランを比べると、コントロールランの精度より劣ることがわかります。

答えはです。

気象庁HP

(b)
アンサンブル予報でスプレッドが大きいというのは信頼性が低いことを意味します。

答えは×です。

気象庁HP

(c)
アンサンブル予報の全メンバーを平均したものをアンサンブル平均と呼びます。アンサンブル平均は統計量であるため、数値予報モデルのように物理量の間で整合した値とはなっていません。

答えは〇です。


(d)
アンサンブル予報は初期値だけでなく、境界条件に海面水温の摂動を加えたり数値予報のパラメータに複数の揺らぎを与え予測を行っています。

答えは〇です。


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問6 気温、風、発雷ガイダンス

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
ガイダンスは数値予報から計算された複雑な数値を、私たちがわかりやすいよう翻訳する作業のことをいいます。例えば降水確率50%や最高気温30℃といった具合です。

そしてガイダンスのもう一つの特徴として数値予報の修正を行うことができます。系統誤差とよばれる数値予報モデルと実際の地形の違いによる風、気温、地形性降水などをガイダンスで補正します。

気温ガイダンスについては季節の違いによる気温の系統誤差を軽減させることもできます。

答えは〇です。

(b)
風ガイダンスは風向風速の予測誤差を軽減することが可能です

答えは〇です。

(c)
問題文の通りで風ガイダンスの予測式は予報対象時刻や風向で層別化されています。

答えは〇です。

(d)
発雷ガイダンスは発雷するかどうかの確率を予測するガイダンスで、発雷数の多い少ないを予測するものではありません。

答えは×です。

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問7 降水短時間予報

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
問題文の通りです。これはそのまま問題文を覚えておくことをおすすめします。

答えは〇です。

(b)
6時間先までの予報は解析雨量を使用します。降水域の単純な移動だけではなく、地形の効果や直前の降水の変化をもとに今後雨が強まったり、弱まったりすることも考慮されています。

答えは×です。

(c)
7時間先から15時間先までの予報は数値予報モデルを使用します。全球モデルではなく、メソモデルと局地モデルを統計的に処理した降水量分布を作成していきます。

答えは×です。

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問8 水蒸気画像

気象業務センター

ポイント解説
(a)
台風や熱帯低気圧であれば、水蒸気量が多く、中上層で白くなっているはずです。Bは輝度が低く乾燥しており寒冷低気圧の渦であることが判断できます。

答えは×です。

(b)
強風軸は温度差のあるところに発生強風軸の南に明域、北に暗域があれば強風軸にともないバウンダリーが見られることがあります。

答えはです。

(c)
Eの東側では白く、中上層で湿った雲域が確認できますが、下層の状況がわかりません。

答えは×です。

(d)
台風の周辺に縞模様のトランスバースラインが確認されることがありますが、ジェット気流とは関係がありません。

答えは×です。

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問9 ジェット気流

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
寒帯前線ジェット気流は亜熱帯ジェット気流に比べ北側にできますが、その高度は約300hPaで後者の200hPaに比べ高度は低くなります。冬季は南北の温度差が夏季より大きくなりジェット気流の風速も強まります。

答えは〇です。

(b)
通常であれば、南北で温度差があれば上空に行くにつれ気圧差が大きくなり、風速が強まりますが、問題文では逆です。この場合等高度線を高度の高い側から低い側へ横切ることが多いです。

答えは〇です。

(c)
問題文の通りです。

答えは〇です。

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問10 台風の一般的特徴

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
台風は反時計回りに回転し、北に進んでいくため、風向と移動方向が組み合わさる右側の方が風速が大きい傾向にあります。

答えは〇です。

(b)
台風の接線成分の風速が大きいのは地上から2km付近の大気境界層の上端付近であり対流圏上層の圏界面ではありません。

答えは×です。

(c)
問題文の通り、眼の中には下降流があり、周りに比べ温度が高く湿度が低くなっているのが特徴的です。

答えは〇です。

(d)
台風は南下ではなく、北上する性質を持っています。

答えは×です。

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問11 日本付近の積乱雲

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
雲ができ発達するためには暖かく湿った空気が上昇していく過程がとても重要になります。

【5分で読める!】雨とは何か?仕組み・発生メカニズムを図解でわかりやすく解説!

答えは〇です。

(b)
日本付近で発生する雨は雲の中の気温が0℃未満で氷の粒を含む冷たい雨が主流です。降水過程で氷粒子が関わらない暖かいという記述は間違いです。

答えは×です。

(c)
問題文の通り、下降流が強まる現象について記載されています。

答えは〇です。

(d)
通常積乱雲の寿命は30分から1時間程度ですが、風鉛直シアーがあると数時間にわたり状態が維持されます。

答えは〇です。

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問12 雨の予測と実況

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
スレットスコアはまれにしか発生しない現象の予測精度を評価するための指標で、A/(A+B+C)で表されます。

まず、判定基準を50以上とした場合のスレットスコアは3/10=0.3。

次に判定基準を40以上とした場合のスレットスコアは5/10=0.2。

つまり0.1だけ小さくなりますので、間違いですね。

答えは×です。

(b)
空振り率は、降水ありと予想したにも関わらず実際には降水がなかった回数でC/(A+B+C+D)で表されます。

予測値が50以上の場合は1/10=0.1。予測値が40以上の場合は3/10=0.3ですので0.2高くなります。

答えは〇です。

(c)
見逃し率は、降水なしと予想したにも関わらず実際に降水があった回数でB/(A+B+C+D)であらわされます。

予測値が50以上の場合は2/10=0.1。予測値が40以上の場合は0/10=0。判定基準を低くすれば見逃し率は低くなることになります。

答えは×です。

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問13 気温や暑さの情報

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
2週間予報では、日平均である一日毎での予報ではなく5日間の平均についての予報になります。

答えは×です。

(b)
早期天候情報についての解説は問題文の通りです

答えは〇です。

(c)
週間天気予報において、気温の予測範囲が示されており、予測範囲に実況値が入る確率は80%です。

答えは〇です。

(d)
熱中症警戒アラートの発表は最高気温が基準値以上になることが予想される場合ではなく、日最高暑さ指数WBGTの数値により発表されます。

答えは×です。

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問14 台風による災害

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
塩害の被害は降水量が少ないほど大きくなります。降水量が多ければ付着物が流れていきますのでイメージしやすいですね。

答えは×です。

(b)
高潮警報や注意報は天文潮位からの偏差を発表基準としているのではなく、東京湾の平均海面を基準として発表を行っています。

答えは×です。

(c)
台風が温帯低気圧に変わる過程では対象性が崩れ、中心から離れた場所でも強風域が広がることがあります。

答えは〇です。

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問15 エルニーニョ現象

気象業務支援センター

ポイント解説
(a)
図Aからインド洋の東側で暖水が厚くなっている様子が確認できます。

答えは東側です。

(b)
東からの貿易風が弱まり、南米西海岸での海水温が高くなるとエルニーニョ現象が発生します。

答えはエルニーニョ現象です。

(c)
弱い西風が弱い東風にかわりますので、インド洋の東側での暖水は西側へ広がります。

答えは西側です。

(d)
インド洋海域の海面水温はエルニーニョ現象の発生から2~3月遅れて変化します。

答えは遅れてです。

気象庁HP



よって解答はです!

第64回気象予報士試験専門知識はこれで終わりです。皆さん、お疲れさまでした!

【過去問丸ごと解説!】第63回 気象予報士試験 専門知識

最後までお読みいただきありがとうございます!

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