問1 地上気象観測と観測結果
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) 極値というのはある期間に観測された値の
最大値または最小値のことを言います。
同一期間内に極値となる値が2つ以上現れた
場合には、起日(起時)の新しい方を極値
とします。例えば以下のように3時から4時
の間でみると最大値となる3時20分と40分
で二つありますが、極値を問われた場合、
3時40分が極値となります。答えは〇です。

(b) 日照時間とは一日のうちで直達日射量が
120W/m2である時間と定義されています。
いわゆる太陽からくる直射日光を計測したもの
になりますね。一方で全天日射量は直達日射量
と散乱日射量の合計になります。
つまり太陽から直接光のみならず、空気中の
ちりなどで散乱したものが地表に到達する
散乱光も加味されています。答えは×です。
(c) 平年値は平均的な気候状態を表すときの用語で、
50年ではなく30年間の平均値になります。
答えは×です。
(d) 夏日は最高気温が25℃以上、冬日は最低気温が
0℃未満を指しますので、どちらも違いますね。
ちなみに真夏日は最高気温が30℃以上、
猛暑日は35℃以上、真冬日は最高気温が
0℃未満を示しますので合わせて覚えておき
ましょう。なお、例えば猛暑日は35℃以上です
が、夏日にも含まれるため、夏日という言い方
をする場合もあります。答えは×です。
よって解答は①です!
問2 ウィンドプロファイラ観測
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) ウィンドプロファイラの説明は問題文の通り
です。周波数のずれを観測して風向・風速を
測定しています。答えは〇です。
(b) 激しい降水域を通過する場合、電波が減衰し、
弱まりその先のデータを取得できない場合が
あります。答えは〇です。
(c) 上空の気温が0℃前後の層を電波が通過する際、
凍っていた雪が、雨へと変わっていく途中の
一回り大きくなったみぞれをレーダーが必要
以上に強く反射してしまうことで周囲より相
対的につよい、エコーが検出されます。
これをブライトバンドと呼びます。
答えは〇です。
(d) 上空が乾燥していると散乱されてもどってくる
電波が弱くなり、観測高度が低くなります。
逆に湿度が高く、降水粒子や水蒸気が多い状態
であれば散乱されてもどってくる電波が多いため
観測高度は高くなります。答えは〇です。
よって解答は⑤です!
問3 気象レーダー観測
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) 竜巻は直径が数十~数百メートルしかなく、
気象ドップラーレーダーで観測されるドップ
ラー速度の解像度では検出できません。
一方で積乱雲の中には直径数キロの大きさを
もつ低気圧性の回転(メソサイクロン)が
あり、この大きさの渦は気象ドップラー
レーダーで観測することができます。
答えは〇です。
(b) 電波の異常伝播は気温が高度とともに急増する
など、屈折率が高さ方向に変化する場合に発生
します。たとえば、高気圧内の下降気流や、
夜間の放射冷却、海陸風による温度の異なる
空気の移流などがあげられます。答えは〇です。
気象庁HP
(c) 二重偏波レーダーでは反射波の振幅の縦横の
比で降水粒子の形状を取得することができる
んですね。答えは〇です。
気象庁HP
よって解答は①です!
問4 数値予報モデル
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) 先の天気を予想する数値予報では、安定した
計算を行うために、CFL条件を満足する必要
があります。
CFL 条件というのは情報が伝播する速度が
実際の現象が進む速さ以上でなければ
いけないという条件で、
格子間隔/積分時間間隔>流れの速さ
で表されます。
これを満たさなければ、計算により流れ
に沿って情報を伝えることができなくな
り、計算が破綻(意味のない数値が出力
される)してしまうことになるんですね。
気象庁の全球解析の仕様では積分時間間隔は
300s(格子間隔については2023年3月から
20kmから13kmに変更されているので注意)、
メソ解析の仕様では積分時間間隔は33秒
(格子間隔は5km)です。答えは×です。
(b) 従来、予報計算を開始する初期時刻に近い
時刻の観測値のみを使用し、大気状態を
作成していました。4次元変分法では時間的
に連続した観測値と数値予報で用いられて
いる風や気温、気圧などのふるまいを初期
時刻だけでなく、その前後に観測された値
も用い連続的に解析を行うことにより精度
の高い予報結果を得ることができています。
答えは〇です。
気象庁HP
(c) 局地モデルはメソモデルから、メソモデルは
全球モデルからといった具合に境界のデータ
は上位モデルから借りてくることになります
が、その影響については時間がたつほど大き
くなります。答えは×です。
(d) 非静力学モデルであるメソモデルでもパラメ
タリゼーションは使用されています。
答えは×です。
よって解答は②です!
問5 メソモデル
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) 各メンバーの予測精度はメソモデルより予測
精度が劣ります。答えは〇です。
気象庁HP
(b) 問題文の通りで、アンサンブル予報では複数の
メンバーの予測結果を用いることにより激しい
気象現象が発生する可能性について早い段階で
把握することができます。答えは〇です。
(c) アンサンブル予報による複数の予想から、雨量
や気温などの確率分布を計算でき、これを活用
することでメソモデルより精度の高い予報を行
なえる可能性があります。答えは〇です。
よって解答は①です!
問6 高解像度ナウキャスト
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) 高解像度降水ナウキャストは、降水域の発達、
衰弱のみならず、積乱雲の発生の予測にも
取り組んでいます。また混乱しがちな降水
短時間予報、降水ナウキャスト、高解像度
ナウキャストの違いは以下に記載しています
ので、覚えておきましょう。答えは×です。
降水短時間予報
・6時間先までは解析雨量(降水の強弱も加味)、
7~15時間先ではメソモデルと局地モデルを
使用して降水量分布を作成。
・6時間先までの10分毎の降水の強さを1km四方で
予報。
・7時間先から15時間先では1時間ごとに降水の
強さを5km四方で予報
・降水域の発達・衰弱、発生も予想
降水ナウキャスト
・気象庁のレーダーの観測結果を雨量計で補正し
初期値としている。
・1時間先までの5分毎の降水の強さを1km四方で
予報。
・降水域の発達・衰弱を予測、発生は予測しない。
高解像度ナウキャスト
・気象庁のレーダーのほか国土交通省レーダ雨量
計を利用し、さらに雨量計や地上高層観測の
結果等を用いて地上降水に近くなるように解析
を行って予測の初期値を作成。
・30分先まで5分毎の降水の強さを250mの解像
度で予測。
・降水域の発達・衰弱、発生も予想
(b) 降水短時間予報では降水の強弱も加味してい
ます。答えは×です。
(c) メソモデルだけでなく、局地モデルも使用して、
数値予報を行っています。答えは×です。
よって解答は⑤です!
問7 天気予報ガイダンス
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) ガイダンスは簡単にいうと、数値予報で出て
きた数値結果を、実際の観測値や過去の数値
予報結果をもとに予測式を作り、天気予報で
よく見る、降水確率や気温、晴れ曇りなどの
天気にわかりやすく変換することを言います。
この変換の際に系統誤差と呼ばれる地形の違い
も考慮し、誤差を低減させることができます。
答えは〇です。
気象庁HP
(b) これは系統誤差ですので、ガイダンスに
より低減できます。答えは〇です。
(c) 放射冷却についてはランダム誤差の要因
も含んではいますが、天気や地形、地域
などの変化しない系統に依存する因子も
大きいですので、系統誤差とみなします。
答えは×です。
(d) カンマフィルターは予測式に使用される
係数を最新の観測値の情報を取り込み
ながら逐次更新します。つまり大きな降水
量が観測されると、それを都度反映し予測
式を作成しますので、実際より大きな値が
出力されます。発生頻度が低い現象への
対応は悪いです。答えは〇です。
よって解答は③です!
問8 前線の特徴
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) 前線を断面で鉛直方向にみてみると、下層は
寒気で上層は暖気の構図になりますね。
寒気と暖気の境目は逆転層になりますので、
絶対安定の層となります。答えは×です。
(b) 地上天気図では寒冷前線の転移層が地表
面と交わる暖気側の境界を寒冷前線と
しています。答えは×です。
(c) 一般的に温暖前線面上では下層、中層では
乱層雲、高層雲、上層では巻雲、巻層雲
など層状の雲が形成され広い範囲で地雨が
発生します。一方寒冷前線面では積乱雲が
形成され、狭い範囲で驟雨が観測されます。
答えは〇です。
(d) 温暖前線のすぐ北にある点での時計回りに
変化します。以下の模式図で考えてみま
しょう。左が地上の低気圧を上から見た
図です。まず低気圧は反時計回りに風が
吹きますね。そして温暖前線の北側の黄色
の点の風向の鉛直分布を見たのが右側の図
です。
下層は①の風が吹き、上層では暖気が前線
面に乗り上げますので、②の風が吹くイメ
ージです。回転方向を見ると、時計回りで
すね。時計回りであるということは暖気移
流があることを示しています。
答えは〇です。

よって解答は④です!
問9 気象衛星画像
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) 赤外画像や水蒸気画像を見てみると、バル
ジ状の厚い雲域の他、ドライスロットと
呼ばれる低気圧中心に向かって乾燥した
空気が流れ込んきていますね。これはト
ラフが低気圧中心付近にきて閉塞前線が
形成されると、トラフの後面で生まれる
下降気流が断熱昇温したことによる乾燥
空気が流れ込んでいる様子を示しています。
温帯低気圧の最盛期の特徴を表しています。
答えは「すでに閉塞している」です。
(b) 三陸沖の低気圧の中心は北緯41°、東経146°
で寒冷前線に対応する対流雲の雲列が南
または南西に方向に連なっています。
答えは「146」です。
(c) 南西諸島から日本の南海上では強風軸に
対応するCiストリークが確認できます。
問題文から強風軸とありますので対流雲の
集合体であるクラウドクラスターではなく、
Ciストリークということがわかります。
答えは「Ciストリーク」です。
よって解答は③です!
問10 台風接近数
気象業務支援センター
ポイント解説
まず、台風の接近が最も多いのは沖縄地方にな
ります。これは台風の進路や報道などでも感覚
的にわかるかと思います。次にCとDをみると
接近数はほぼ同じで、時期が、Cの方がDにく
らべやや後ろであることがわかりますね。
問題文にDが四国地方とありますので、四国より
も距離的に大きく離れておらず東にある地方を
考えると、Cは関東地方及び甲信地方となります。
そして最後にBですが、解答から消去法で、
伊豆諸島および小笠原諸島となります。
伊豆諸島や小笠原諸島は沖縄についで多いと
いうことは覚えおいてもよいかと思います。
よって解答は②です!
問11 竜巻
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) ろうと雲は竜巻に巻き込まれた空気中の
水蒸気が急激な気圧低下により凝結して
生じます。答えは〇です。
(b) 竜巻は施衡風の一種で、気圧傾度力と
遠心力がつりあって吹く風になります。
コリオリ力より遠心力の方がかなり大き
いためその影響は考えません。
また反時計回りだけでなく、時計回りの
竜巻も観測されています。答えは×です。
(c) 問題文の通りで、数十kmに達する場合も
あります。答えは〇です。
(d) 竜巻などの激しい突風は藤田スケールを
用いて評価されます。被害が大きいほど
Fの値が大きくなります。
日本ではF4以上の竜巻は観測されていま
せん。答えは〇です。
気象庁HP
よって解答は②です!
問12 台風に関する気象情報
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) 台風は毎年1月1日以降最も早く発生した
ものを第1号として、台風の発生順に番号
が付けられます。
一度発生した台風が熱帯低気圧となり、
再度台風になる場合は同じ番号が付けら
れます。答えは×です。
(b) 問題文の通りです。答えは〇です。
(c) 問題文の通りで最長で5日先までの進路
予想と強度予報(中心気圧、最大風速、
最大瞬間風速、暴風警戒域)が発表され
ます。答えは〇です。
よって解答は④です!
問13 週間天気予報
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) 予報期間の2日目から7日目までは予想降水
量ではなく、降水確率を発表していますね。
答えは×です。
(b) 予報の信頼度はA、B、Cで発表します。
信頼度がAでは明日に対する天気予報と
同程度の予報精度になります。
答えは〇です。
(c) 予報期間の2日目から7日目までの最高・
最低気温には予測範囲(例えば最高気温
(13~20)など)が示されており、この
範囲に入る確率はおよそ80%です。
答えは〇です。
(d) 警報級の現象が5日先までに予想されて
いるときは、その可能性を早期注意情報
として高、中の2段階で発表しています。
警報級の現象については人命や社会的影響
が大きいため、可能性が高いことを示す
「高」だけでなく、可能性は高くないが
一定程度認められることを表す「中」も
発表しています。
答えは×です。
よって解答は③です!
問14 ガイダンス
気象業務支援センター
ポイント解説
このグラフは問題文から真夏日となる確率を
予測するガイダンスになります。つまり判定
基準を50%としたときに、ガイダンスの値が
50%以上で真夏日であれば適中、真夏日でな
ければ空振り、50%未満で真夏日でなければ
適中、真夏日であれば見逃しとなります。
なお、見逃し率は現象が起きる予想をしてい
なかったのに、起きる割合を表し、空振りは
現象が起きる予想をしていたけど起きなかった
割合を指します。
まず判定基準が50%での適中数、空振り数、
見逃し数はそれぞれ7、1、2となり、判定
基準が45%での適中数、空振り数、見逃し数は
それぞれ7、3、0となります。
適中率は判定基準を変更しても「同じ」で、
空振り率は「増加」していますね。見逃し率を
下げるには判定基準を「低く」すればよいこと
がわかります。
よって解答は④です!
問15 大気の循環場
気象業務支援センター
ポイント解説
(a) 問題文から太平洋赤道域中部は対流が不活
発でインドネシアで対流が活発ということ
なので、ラニーニャ現象の特徴が見られま
す。
外向き長波放射量(OLR)とは宇宙に向か
って放出される赤外線の強さのことを言い
ます。積乱雲が発達して対流活動が活発で
あると、雲頂高度が高く、温度は低いため
OLRは小さくなります。OLRが小さいと
対流活動が活発であることを表しています。
ただこの問題では前段の知識があればOLRの
ことを知らなくでも正解はできますね。
答えは×です。
(b) 図を見ると亜熱帯ジェット気流は日本付近で
南に蛇行していることがわかります。
答えは×です。
(c) 図Cを見ると日本付近では高度が低く、
シベリア付近で高度が高いつまり、日本
付近では気温が低く、シベリア付近では
気温が高いことを意味しています。
ジェット気流が蛇行し日本付近を通過し
ている様子も図から読み取れますのでその
北に広がる寒気が日本を覆い南下しやすく
なります。答えは〇です。
よって解答は⑤です!
終わったー。皆さん、お疲れさまでした!