皆さんこんにちは!気象予報士のyoshi.です。
気象予報士実技試験の勉強をされている皆さんは普段どんな文具を使用して勉強されているでしょうか。
色鉛筆や色ペンなど、複数の色を使い分けながら勉強されている方もおられることでしょう。
色々な教材や講座でも使い分けを推奨している場合もありますしね。
でも、中には色を使い分けるのは面倒だし、シャーペンだけで、試験合格できないのか。と考えられている方もきっとおられるはずです。
そんな私のようなめんどくさがりな方のため、今回の記事ではシャーペンのみで実技試験に合格できるコツをご紹介していきます。
色鉛筆など使わず合格したい、時間を節約し効率的に問題を解いていきたいと考えられている方はぜひチェックしてみてください。
シャーペンのみでも合格可能
気象予報士実技試験では75分という短い時間の間に、沢山の設問に答える必要があります。
大きく分けると、穴埋め問題、記述問題、作図問題がありますが、どの問題でもシャーペンだけで解答できるコツがあるんですね。
実際に私もやってみて合格できた方法です。
早速、見ていきましょう。
天気図には出来るだけ書かない
いきなりこれ?と思われた方もおられるかもしれませんがシャーペンだけで勝負するためには、この「書かない」という意識がとても重要です。
というのも、当然ながら試験問題は白黒、天気図も白黒です。
さらに天気図に至っては気圧、気温、渦度、相当温位など情報が多くどこに何が書いてあるのか一見してわからない場合もあるでしょう。
その中で、シャーペンを使って記入するというのは天気図をよりわかりづらくさせてしまい、解答を間違えてしまうなどのリスクがあるんですね。
ですので、シャーペンを使う際には問題を解答するにあたり真に必要なところだけにまずは印を入れ区別するというのがポイントです。
記載しているところが少ないとそこが際立って見やすくなるので、まずは天気図には余計な情報を極力いれないということを意識しましょう。
500hPaの天気図1か所の渦度に印を入れました。
どこに〇があるかわかりますでしょうか?

低気圧、トラフの移動問題
試験問題によく出題される事例に低気圧やトラフの移動に関する問題があります。
12時間後、24時間後の低気圧中心、トラフの位置は?移動速度、方向は?などです。
この問題では複数の天気図を見比べなければならず、地上天気図の低気圧や500hPaのトラフなど色をつけたくなりがちです。
でも、がまん。
トレーシングペーパーと何も記入していない天気図を組み合わせて解くようにしましょう。
問題用紙では、異なる時間帯での緯線の間隔、経線の間隔は比較しやすいようにほぼ同じになっています。
ですので、シャーペンだけ使う場合にはまずトレーシングペーパーには基準となる線を記載しておいて、低気圧中心、またはトラフの移動を確認していくのがおすすめです。
図は高気圧中心の位置をトレーシングペーパーに複写したときのものです。
この場合、時間帯が変わっても位置を特定できるよう北緯30°から40°の線は消さずに残しておくのがポイントです。

緯度経度の問題
低気圧中心の緯度、経度を求める問題も出題されることがありますが、天気図に何かを記載する必要はありません。
これもトレーシングペーパーだけで対応は可能です。
緯度経度を推定する簡単なやり方は、こちらに記載していますので自信のない方は、ぜひ確認してみてくださいね。
【5分で読める!】緯度・経度の簡単な求め方は?気象予報士がわかりやすく解説!
また低気圧及び高気圧中心の考え方は天気図のL、Hでこのようになります。
計測の誤差が解答の誤差につながってきますので、合わせて覚えておくようにしましょう。

前線解析
色分けをしないとわかりにくいと考えられるのが前線解析ではないでしょうか。
暖気や寒気、湿潤域や乾燥域はどこにあって、その境界の等温線や等相当温位線、強風軸など色をつかって記入したくなる情報は沢山ありますよね。
でも、これもトレーシングペーパーと何も記入していない天気図のみで対応できます。
解答は地上天気図の一部に引くことが多いです。
その際850hPa、700hPa天気図などを確認して解析していくことが多いかと思います。
解析の際には、天気図ではなく、都度トレーシングペーパー上ににて必要な情報を記載しておくようにしましょう。
強風軸や、上昇流域、湿潤域、渦度極値などです。
そして、解答に記載する前線を確定するまでは薄く記載しておき、確定線は濃く濃淡をつけながら前線を解析していくことがポイントになります。

そうすることで、解答に記載する前線が見やすくなりますので。
等風速線、等圧線解析
この問題もよく出題されます。
特に等圧線などは実際の天気図に直接書かいていかないとわからないのですが、記載するときは最低限の情報のみを記載するようにしましょう。
確実に解答となるところは直線を小刻みに記載することで、周りの情報と差別化することができます。
例えば、図はシャーペンをイメージして記載していますが、このように天気図に書くと周りの線と混乱せずに複写することができます。

あとはトレーシングペーパーで滑らかにつないで、解答用紙へ転記です。
【5分で読める!】トレーシングペーパーの使い方は?気象予報士がわかりやすく解説!
まとめ
色鉛筆や色ペンを使わずシャーペンのみで解答できるコツについて紹介してきました。
天気図とトレーシングペーパーをうまく使い分けることでも完答は可能です。
そして何より、解答時間を短縮できるところは最大のメリットかと考えます。
ただ日頃から色分けしながら勉強されている方は、自分にあったやり方で実践いただければと考えますので、こだわる必要はありません。
自分に合った方法を極め、時間のない中で出来るだけ早く、正確に解くことを意識しながら解答を進めていくことが、実技試験合格への近道になるはずです。
【5分で読める!】気象予報士実技試験の突破のカギは時間配分にあり!完全完答のコツをご紹介!

