皆さんこんにちは!気象予報士のyoshi.です。
実況天気図を見ていると、観測地点のまわりに数字や丸、三角形、風向を表す矢羽など、さまざまな記号を見たことはないでしょうか。
一見すると複雑で、
この数字や記号は何を表しているの?
と疑問に思う方も多いことでしょう。
これらは、観測地点の気温や気圧、風向・風速、雲量、現在の天気、過去の天気などを一つの図にまとめた国際式天気記号。
記号の配置と意味を理解すると、その場所でどのような天気になっているのかを、天気図から詳しく読み取れるようになります。
本記事では、この国際式天気記号について、初心者にも分かるように図を使いながら解説していきます。
気象予報士試験で天気図を読む必要がある方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
国際式天気記号の見方
国際式天気記号とは、気温や風向・風速、気圧、雲の種類など、観測地点の気象データを表すための世界共通の記号です。
これと似たものに「日本式天気記号」がありますが、両者には大きな違いがあります。
日本式天気記号が晴れや曇り、雨などの天気の種類を表すのに対し、国際式天気記号は、ある地点で観測されたさまざまな気象データを一つにまとめて表します。
実況天気図を読み解く場合や、気象予報士試験を受験する場合は、国際式天気記号を優先して覚える必要がありますので、本記事では国際式天気記号を中心に解説していきます。
国際式天気記号
国際式天気記号。
言葉だけで説明するよりも、実際の記号を見たほうがイメージしやすいため、まずはこちらをご覧ください。
さまざまな記号や数値が、観測地点を中心に配置されていますね。
こんなにたくさん記号があるの?
と驚かれた方もいるかもしれません。
気象予報士試験では一部の記号や数値が省略されることもありますが、基本的な構成はこのようなイメージです。
大切なのは、それぞれの記号の意味だけでなく、どの位置に何の記号や数値が表されるのかを理解すること。
まずは何度も図を見返し、全体の配置をそのまま頭に入れるところから始めましょう。

実況図に記載されている記号や数値のそれぞれの意味はこちらです。
記号の解説
①気温:18℃
②露点温度:20℃
③現在天気:激しいしゅう雨
④視程:10km
⑤全雲量:8(8分雲量)
⑥上層雲:巻雲
⑦中層雲:高積雲
⑧下層雲:積雲
⑨下層雲の雲量:7(8分雲量)
⑩気圧変化傾向:下降後上昇
⑪気圧変化量:-2.1hPa
⑫気圧:1009.4hPa
⑬風向:北西
⑭風速:25kt
⑮過去天気:しゅう雨性降水
気圧や気圧変化量、視程の数値、現在天気、過去天気の位置、気温や露点の位置など同じような記号や数値が沢山あるため、しっかり覚えていないと混乱します。
天気記号を見て解説を思い出すだけでなく、ぜひ解説の表から天気記号を自分で作成してみるようにしてみてください。
私も実際にやってみて記憶の定着がよくなりましたので。
雲量記号
なんといっても天気記号の真ん中には一番目立つ雲量が。
一番最初に覚えるべき記号ですね。
8分雲量のほうがよく出題されますが、雲量と記号はセットで覚えるようにしましょう。

雲の記号
上層雲、中層雲、下層雲などの雲の記号です。
雲の種類や記号が多すぎて覚えられない。。
なんて人も多いことでしょう。
そんな暗記が苦手なあなたは形と雲の種類を結びつけてみてください。
ひとまず、覚え方を伝授します。
上層雲では、「杖=巻雲」、「白鳥=巻層雲」。
中層雲では、「屋根=高層雲」、「お尻とメガネ=高積雲」。
下層雲では、「鏡餅=積雲」、「鏡餅ひび割れ、鏡餅上から潰す=積乱雲」、「イボ=層積雲」、「横棒=層雲」と覚えてください。
いかがでしょう。
結構覚えられたのではないでしょうか。

現在天気
現在天気というのは1時間前から現在を記号で表したもの。
現在天気と聞くと、今この瞬間の天気のことと思ってしまうのですがそうではないことにはご注意を。
前1時間以内に雨が降っていて、今やんでいても現在天気として表されることになります。
また全雲量で表される「天気」は降水などがない場合に使用できるのですが、そうでない場合はこちらの「現在天気」を使用し大気状態を判断することになります。
この現在天気ですが、使われる記号の種類は約100種類。
これを完璧に覚えている人は天才か、うん天才でしょう。。
当然私は全部覚えられるわけもなく。。
もちろん記憶力に自信があれば全て覚えておくのがよいです。
でもそうではない人が多いはずなので、最低限これだけは覚えていただきたい。
気象庁HP
それは、止み間ありなし、弱い、並み、強いの点の数と並び、▽記号の線の数。
記号をよく見てもらうと、前1時間内に止み間ありは点が縦に増えていき、止み間なしは点が横から、三角、ひし形に変化していることがわかりますよね。
一応規則性はあるんです。
このパターンを覚えておけば、霧、雨、雪の強弱はすぐ思い出すことができます。
また▽を組み合わせることで、しゅう雨の強弱やあられ、ひょうなどを判断することもできますので一度に複数の記号を覚えるおすすめのやり方になります。
過去天気
過去天気というのは現在からさかのぼって6時間前から1時間前の天気のこと。
現在天気に比べると数はすくなく、たったの7種類。

記号の解説
0:全期間を通じて雲量5割以下
1:全期間のあるときは雲量6割以上、あるときは5割以下
2:全期間のあるときは雲量6割以上
3:砂塵あらし、高い地ふぶき(視程1km未満)
4:霧(視程1km未満)または濃煙(視程2km未満)
5:霧雨
6:雨
7:雪またはみぞれ
8:しゅう雨性降水
9:雷電
0.1.2の空欄は天気図だけでは判断できないので、出題されることはほぼありません。
記号3~9を視程と合わせて確実に覚えるようにしましょう。
しゅう雨性降水や雷電などは頻出です。
天気
現在天気と混乱しがちなのが、この天気記号。
この天気というのは日本式で表現されるときに使用されその数は15種類。
試験で「天気を答えよ」とあればこの15種類から、「現在天気を答えよ」とあれば約100種類の記号の中から選択し解答することになります。
まぎらわしいですよね。
とはいえ、この15種類の天気記号もよく問われますので全て覚えておくようにしましょう。
個人的に好きな記号は三本線の霧ですかね。。

記号の解説
1:雲量が1以下
2:雲量が2以上8以下
3:雲量が9以上で、巻雲、巻積雲、巻層雲が見かけ上最も多い状態
4:雲量が9以上で、高積雲、高層雲、乱層雲、層積雲、層雲、積雲、積乱雲が見かけ上最 も多い状態
5:煙霧、ちり煙霧、黄砂、煙、降灰があって、そのために視程が1km未満になっている状態、または指定が1km以上であって全天が覆われている状態。
6:砂じんあらしがあって、そのため視程が1km未満になっている状態
7:高い地ふぶきがあって、そのため視程が1km未満になっている状態
8:霧または氷霧があって、そのため視程が1km未満になっている状態
9:霧雨が降っている状態
10:雨が降っている状態
11:みぞれが降っている状態
12:雪、霧雪または細氷が降っている状態
13:雪あられ、氷あられまたは凍雨が降っている状態
14:ひょうが降っている状態
15:観測時前10分間に雷電または雷鳴があった状態
風の記号
風を表示するときは、このように線や旗の数で風速を表します。
数が多ければ風速が強いというのはイメージしやすいのではないでしょうか。
図は北風で北から南に向かって風が吹いていることをイメージしています。
静穏や風弱くなどの表現も覚えておきたいところです。

気圧変化傾向
気圧変化傾向は3時間前と比較し気圧の変化を6種類で表します。
前線が通過した後などは、気圧が低いところから高くなりますので、下降後上昇などの記号が使われやすくなります。
図から比較的意味を理解しやすいのが特徴ですね。

視程
視程というのは観測地点から肉眼で目標物を確認できる最大距離のこと。
数値は小さいと100m単位、大きくなると5km単位で表現されます。
100m、1km、5km単位がそれぞれどの範囲の数値になるかは覚えておくようにしましょう。

まとめ
今回は、実況天気図に記載される国際式天気記号の見方を解説しました。
最初は複雑に見えますが、それぞれの情報が記載される位置は決まっています。
記号の意味が分かるようになると、実況天気図は単なる記号の集まりではなく、その場所の空の状態を詳しく伝える観測記録として見えるようになります。
この地域は雨が降っているけど、風はつよくないんだなとか。
過去雨が降っていたけど、今は晴れているんだなとか。
その場所に行ってなくても、大気状態を想像できるようになることが天気記号を覚える面白さにつながります。
気象予報士試験の受験者はもちろん、天気図をもっと深く読みたい方も、本記事の天気記号を見ながら少しずつ覚えていきましょう。


